思い切った節税方法②
健康保険
税金の申告を語るうえで社会保険はさけて通れません。その中でも個人事業主・フリーランスやショップ経営者に関係が深いのは「健康保険」です。健康保険には2種類あり、それぞれ「国民健康保険」と「健康保険」と呼ばれております。両者は名前が似てますが実体は別物です。会社で働く人は(社長も含め)「健康保険」に入り、それ以外の人は「国民健康保険」に入ることになります。個人事業主・フリーランスも原則として「国民健康保険」に入ることになります。
「健康保険」と「国民健康保険」の保険料の算定方法は全然ちがいます。しっかり区別しておきましょう!「健康保険」は、扶養家族がいても保険料は変わりませんが、「国民健康保険」は、扶養家族が増えると、その分保険料が上がります。また「健康保険」は会社が半分負担してくれます。意外に知られていないのが傷病手当についてです。「健康保険」では、病気や怪我で働けない間、6割の手当てが支給されますが、「国民健康保険」にはありません。
法人化すると原則として「健康保険」に加入することになりますが、実務的には強制されることはなく、内容や家族構成、保険料で検討できるようになります。保険料は給与(役員報酬)の金額によって決まるので、法人化し利益を会社と給与にバランス良く振り分けることにより、保険料も安く抑えられます。
年収が不安定なフリーランスにとっては、年ごとに保険料が一定でないのも悩ましいですね。そういった場合は国保組合を調べてみてはいかがでしょう?同業の人達でお互い支えあっている職業団体がもとになっている組合で、保険料が定額なところが多いようです。
所得税と法人税の税率についても知ろう!
個人の所得税は、所得が多ければ多いほど税率が高くなります。専門的にいうと、超過累進課税といいます。ものすごくザックリ書くと、所得に応じて6段階に別れ、下は所得が「~195万円」までの部分に×5%から、上は18,000,000円超の部分に×40%、さらには住民税とあわせると、最大50%の税率となります。これに対し、法人税はちょっと違います。
多くの方が会社を作る場合、当初の資本金は1億円以下だと思います。法人税では資本金1億円以下の会社は「中小法人」と呼ばれ、ザックリ言って800万円以下の所得であれば、法人税・法人住民税・法人事業税、合わせてだいたい30%くらいの税率に なります。つまり、仕事が順調で、所得が増えていった先には、個人だと超過累進課税のために、法人税率よりも高い税金を払うようになるワケです。